なんだか、素直によろこんでいる桜のすがたがほほえましい。
今までは、明日から治療が始まるっていうと、嫌だとばかり言っていたのに...。
桜の中で、なにかが変わって、成長したんだね。
............まあ、中学卒業を目前として泣きわめかれても困るけどな。
「ねぇ、亮樹兄ちゃんってば!携帯なってるよ?」
つい考え事をしていたら、桜が俺のポケットを指さしている。
ポケットからブーッと鳴り響く音が。
急いで院内専用の携帯をとった。
「あ、はい。神谷(カミヤ)です。」
『神谷先生、緊急です。応援おねがいします!』
「はーい、いま向かいます。」


