「いったい!なにすんの、亮樹兄ちゃん!」
そうさけんで頭を抱えるあたし。
「それはこっちのセリフ。俺が話してるのに、ひとりでぼーっとしてさ。」
そこにいるのは、もう亮樹兄ちゃん全開の亮樹兄ちゃん。
いや、亮樹兄ちゃんは亮樹兄ちゃんなんだけど、医者モードじゃない、いつも家にいるときのような。
あたしは、布団を口までかけた。
「はいはい、わかったって。さっきのはスミマセンデシタ。つい口走ってしまったんですよ、頭が固いって。」
でも、それを聞いてさらにあきれ顔になる亮樹兄ちゃん。
え、そのことじゃなかったの?


