「さくらー、大丈夫なの?」 実優のうたぐりぶかい声。 もう、ふたりとも心配しすぎだって~。 小児科棟のにぎやかな廊下を歩きながら笑う。 「.....あとで見つかって、亮樹先生に怒られたって知らねーからなー。 」 「大丈夫っ!だってお見送りだもん。だいたい、亮樹兄ちゃんは頭がすこしかたいんだよー、ちょっとくらい許してくれたって... 」 そう思って、病院のエントランスまで行こうとした...けど、 「おい、だれが頭がかたいって?」