「ねぇ、それにしてもヒナ、佑真先生のこと嫌ってない?そうとう嫌そうだったよ?」


今まではそんなことなかったのにさ。


亮樹兄ちゃんは、苦笑いして言った。


「あー、たぶんまた入院になっちゃったからかもな。1度退院いたとき、もう2度と入院なんてしないーって言ってたし。」


......なるほど。あたしが退院したあとにそんなことが。


あたしは、ベッドに大の字で横になった。


あたしもヒナの気持ちが痛いほどわかる。

だから、どうしかしてあげたいって気持ちはあるけど、あたしが治してあげられるわけでもないし。


そのままベッドの上でゴロゴロとする。


「それはそうと。桜、ずいぶん入院生活が充実してるようで。ここ最近、病室出てばっかだろ。」