だからかな。 他の誰でもなくて、 他の人には聞こえなくても、聞こえてもどっちでもいい。 「〜っ宮田君っ!!」 彼の名前を呼んだ。 まるで叫ぶように、届くように。 他の女の子達に埋もれて、負けないように。 今の宮田君に届けなくちゃいけないような気がした。 (あぁ、人前で大きな声出すなんて、いつぶりかな.....) 周りの人も驚いただろうね。 なんで結城君の彼女がここ一番の大切な時に宮田君の名前呼ぶの?って。 そんなどうでも良いことすら頭に浮かんできたけど。