夕方の教室
 誰もいないと思ってた
 ましてこれが僕の学校生活を変える出来事なんて思ってもいなかった。
 
 「昨日、宿題あんなにやらなきゃよかった」

 「独り言?」

 「うぉっ!?誰っ!?」
 
 「まぁ、そう驚くなよ。クラスメートだろ?」
 
 「……あっ!!…いや、あのすいません。どちら様ですか?」

 「え、俺だよ出席番号五番の赤月だよ」

 「あっ!…ん?」

 「なんだよ」
 
 「いや、このクラスの五番は僕なんですけど…」 

 「えっ?」

 「えっ?」

 「ここは…何組でございますか?」

 「三組でございます」

 「あ、六組じゃなくて?」

 「三組です」

 「六組は?」

 「あっちです」

 「あ、はい。ありがとうございましたぁ」

 すげえ、スピードで出てったな。
 なんだったんだ。あいつ

 「めっちゃ速っ!?どうしたの?」

 「教室間違えたんだって」

 「へぇー、でおまえ誰?」

 「えっ、このクラスの出席番号五番赤石だよ」

 「いや、このクラスの五番は赤月だよ」

 
 ……………。


 しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ。俺が間違えてのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。


 赤石と赤月の教室間違えから物語は始まる