「今日は十年分ぐらい寿命が縮まった」
金成はソファーにグッタリ横になっていた。
「でも、無事終わってよかったわ。結構、受けていたじゃない」
「それは、司会の鳳居京之助様のフォローが上手かったから!」
一刀両断する薫に登麻里は、確かに、と肩を竦める。
パーティーが終わり、「打ち上げは眠りの森で!」の琶子と桔梗の言葉で、いつものメンバーがキッチンに勢揃いしていた。
「クローバーの面々はお忙しいでしょうに、わざわざいらっしゃらなくてもよかったのに」
薫は清、則武、裕樹の順に生温かな視線を送り、厭味ったらしく言う。
裕樹の思惑通り、癒しのスウィーツ『ヒール・ミー』第一弾は大好評を得た。
誤算だったのは、お菓子と共に裕樹も薫も婦女子に囲まれてしまった。
鳳居京之助との接触を目論んでいた薫は、その機会を奪われたのだ。
それ故、物凄く機嫌が悪い。
「俺たちは一心同体だ」
だが、清は負けていない。
帰されてたまるか! と琶子の肩を抱き、ガルルと薫を威嚇する。
「愛情に拍車がかかっていない?」
「シュールな図よね。冷血王子が熱血野獣になっちゃった、ってとこかしら?」
登麻里の言葉に、薫も、やってられないわ、と囁く。


