倫太郎が目を覚ますと、もうすっかり日が昇っていた。


「ううー・・・」



「わ、葉月ちゃん・・・」




彼女が自分を抱き枕にしていることに気づき、心臓の鼓動がたちまち早くなった。




僕がこんなに葉月ちゃんにドキドキさせられっぱなしだって、知ってるんだろうか。



すきだって言ってくれてるけど、オトコとして見てくれてるのだろうか。



そして、なんで彼女が普通の寝巻きで、僕がヒラヒラのネグリジェみたいなのを着ているんだろうか・・・





クールで美人で完璧な女の子だと思っていた自分の彼女が、

実はとても風変わりだと知った倫太郎には、苦悩が耐えなかった。



「でも・・・」


やっぱり好きなんだ。


彼女の顔にかかっている髪をやさしく払うと、おでこに軽くキスをした。