ブロロロォォォォォ……
見覚えのある道をを出て、高速道路。
『どんな子達だろぉ…』
普通の子達はそんなことを考えるだろう。けど、私は違った。
『帰りたい…。』
その言葉ばかりが頭をよぎった。
気付くともう、東京都調布市に付いていた。
「おぉ~い。愛新しい家に着いたぞ。荷物を運ぶのを手伝ってくれ。」
「うん。今行く。」
聞こえるか、聞こえないか位の声で言った。新しい家は少し狭いけど、とても綺麗な
家だった。私の部屋は二階の目の前の部屋その隣は寝室になっていた。
新しい自分の部屋に入ると私の好きなマリーちゃんのカーペットがおいてあった。
そこに座り込んでバックから前のクラスの友達と撮った写真を取り出して、
「私みんなと離れてても、頑張るね。」
そして、月曜日。わたしの学校は裏門が家の目の前にある。家を出ると目の前には
赤いランドセルを背負った女の子がおしゃべりしながら歩いていたり、黒や青のランドセルを背負った男の子が最近やっているレンジャー物の話に花を咲かせていた。
普通なら正門を通るのに裏門を通った私を不思議そうに見ていた。
ガラガラ……
目の前の職員室のドアをお母さんが静かに開ける。
「失礼します…??」
中にいた先生達が一斉にこっちを向いた。「三重から転向してきた斉藤です。担任の先生は何処ですか??」
――。少し間が開いてから、
「はいっ!!私です。五十嵐幸です。愛ちゃんですよね??」
少し下を向くと、
「大丈夫!!私も今年から先生なの。二ヶ月しか経ってなくてまだあんまり慣れてないけど、四年二組はとっても人思いでやさしい子がたくさんいるのよ。だから大丈夫よ!!」
新任教師のクラスに転校生。なんか嫌な運命…。
ガラガラ……
「みんなおはよう!!」
「おはよぉ~」
前の学校とは全然違う。みんな楽しそう。
「え~と、今日は転校生が来ています!やったね!!では、斉藤さん入ってください。」
みんなは、私の入るドアをキラキラした目で見ている。