進路が決まってから、本腰を入れて勉強に取り組んだ。
れおもれおで、もともと週2だった家庭教師の先生による授業が週4になり、ますます励んでいるようだった。
れおの家に行く回数が極端に減ったけど、私も負けていられないと思って黙々と頑張った。
「あー、疲れたぁ。もう限界……ちょっと休憩」
11月も半ばに入り、寒さが厳しくなって来た。
部屋のコタツに入って勉強していた私は、疲れが限界に達して一旦休憩を取ることに。
今日は日曜日だから1日勉強に費やす予定。
でも、それもたった数時間で挫折気味。
コタツに入ったままコテンと大の字に寝そべり、目を閉じる。
土日はいつもれおの家にいたから、1人で自分の家にいるのは変な感じ。
れおに会いたいなぁ。
会いに行っちゃダメかな。
でも、勉強の邪魔をしたら悪いよね。
なんて思いながら、すぐそばにあったスマホを手探りで掴む。
持ち上げて何気なくスマホをタップすると、タイミングよくメッセージが届いた。
れおからだ。
わわ、テレパシー?
慌てて画面を押してそれを開く。
『今、しずんちの前にいるんだけど。会える?』
ウソ!?
返事を返すよりも先に、勢いよく起き上がって着替えを済ませる。
そして、慌てて玄関に向かった。



