「俺は地元の大学に進学するつもりだから」
ねぇ……本当にそれでいいの?
無理やりパンフレットから目をそらしたれおだったけど、時々チラチラ見ていることに気付いてしまった。
その度に悲しげに目を伏せるれおを見ていたら、本当の気持ちを押し殺しているように思えて。
そんなれおの顔は見ていたくなかった。
「れお、星観に行こ!」
「星……?また裏山に入るのかよ?」
「当然!」
「怒られても知らないけど」
「いいじゃん、行こうよ!ほら、早く!」
呆れ顔を見せるれおの腕を引っ張って、立ち上がらせた。
そしてグイグイ引っ張って外に出る。
辺りはすっかり薄暗くて、夜空に星が輝いている。
「うわー、寒い」
夜風が冷たくて、思わず身震いしてしまった。
しまった、なにか羽織ってくるべきだったよね。
カーディガンにスカート姿じゃさすがに寒い。
ブレザーをれおの部屋に置きっぱなしにして来たことを、今になって後悔。
だけど取りに戻るのも面倒なので、そのまま行くことにする。
「ったく、ほら。寒いんだろ?」
フワッと肩元に乗せられた大きなブレザー。
「いいの?れおは寒くない?」
「いいよ、俺暑がりだし。こんくらい、どうってことない」
「ありがとう」
「それより、風邪引くなよ?」
「うん!」
れおは以前と同じように、裏山の中で私の手を握ってエスコートしてくれた。



