ずっと、キミが好きでした。



念入りに読んだのか折り目が付いているページがあったり、蛍光ペンでラインが引かれているところがあった。


学費はドル表示だから、私にはよくわからない。



ーーガチャ


集中してパンフレットを見ていると、部屋のドアが突然開いた。


私がいることにビックリしたのか、れおは大きな目を真ん丸くさせている。



「今日約束してたっけ?」


「ううん、急に逢いたくなっちゃったから」


「そっか。いきなりいたから、ビックリした」


「あは、だよね。ごめん」



手話でれおに伝える。


もちろん唇の動きでわかるだろうけど、覚えた手話を忘れないようにするためだ。



「あ、それ。見た?」



テーブルの上に広げていたパンフレットに気付いたれお。



「ごめん……気になってゴミ箱から抜き取っちゃった。カリフォルニアの大学に行くの?」


「いや……行かないつもり。先生は俺に勧めてくれたけど、カリフォルニアは遠すぎるしな」



なぜか切なげに笑うれおの顔が目に焼き付いた。


本当は行きたいけど、遠すぎるからムリして諦めたって言ってるように思えて胸が苦しい。


れお……私には本当の気持ちを教えてよ。


行きたいんじゃないの?


何がれおの決心を鈍らせてるんだろう。