「っていうか、しずは大雅と付き合ってるんだと思ってた」


「え?な、なんで?」



すでに起き上がってソファーに座り直したれおの後を追って、私も斜め向かいに腰を下ろした。


大雅と付き合ってると思ってたって……。


どうしていきなり大雅が出て来るの?



「俺のカン違いだから気にしないで。ごめん」


「あ、うん」



なんだかよくわからなかったけど、深く聞くなというれおの無言の重圧に負けて口を噤む。


そのあとは離れていた時間を埋めるように、他愛ない会話をして過ごした。


スマホのメモに文字を打ち込めば会話は成り立つので、不便さはなくれおもまた気にしていない様子。


久しぶりに、れおとの幸せな時間を過ごした。



『また、前みたいに会ってくれる?突然家に行ったりしてもいい?私の家にも来てくれる?』


「うん、また空いた時間にしずの家に遊びに行くよ。連絡もする」


「うん!ありがとう」



よかった。


れおと前みたいな関係に戻れるんだ。