ずっと、キミが好きでした。



翌日、13時前。


昨日あれから家に送ってもらい、すぐに帰って来た。


れおは今日全部話すからと言って、昨日は何も教えてくれなかった。


彼女ですって、いきなり紹介されたらどうしよう。


私、耐えられるかな。


笑って祝福できるかな?


ムリだ。


出来ないに決まってる。


でも、たとえ彼女だと言われても私は逃げない。


逃げたくない。


れおの幸せを、願わなきゃダメだよね……。


布団に入ったあと、そんなことを考えていたら眠れなくなっておかげで今日はかなりの寝不足。


目は腫れぼったいし、頭はぼんやりするしで最悪だ。


だけど落ち着かなくてどうしても家にいられなくなり、外に出てれおを待つことにした。


うららかな春の風に揺られて、アパートの前の桜の木から花びらが舞い落ちる。


見事なまでの快晴で、まさにお出かけ日和の今日。



「しず!」



桜の木の下で黄昏れていると、背中に聞こえた私を呼ぶ声。


振り返るとそこには、優しく微笑むれおの姿とその隣に並んで歩く綺麗な女の子の姿があった。


ズキンと胸が痛む。


きっと、れおの彼女だ。


……笑わなきゃ。


笑って、おめでとうって言わなきゃ。



「あなたが月城 しずくさん?」


「あ、はい……」



れおよりも先に口を開いたのは彼女だった。


甘くて女の子らしい声。


桜の花びらのような薄ピンク色に頬を染める目の前の彼女。


白い肌が透き通るように綺麗で、とても可愛い顔立ちをしている。


柔らかそうなフワフワの髪が、風になびいて揺れていた。



「私は小松 明菜(こまつ あきな)です。よろしくね」


「あ、はい」



なんて可愛く笑う人なんだろう。