「好き……れおが、好き」
あの時届いていたと思っていた私の気持ちは、れおに届いていなかった。
聞こえていなかった。
もしあの時ちゃんと届いていれば、何かが変わったのかな?
もう後悔はしたくない。
だから、ありったけの想いを伝えたい。
「れおが……好き」
今のれおには私の声は届いていないから、ちゃんと伝える。
れおの背中に回した腕を解いて、前に回り込んだ。
目を真ん丸くしながら、私の行動を見守るれお。
あの頃よりも伸びた黒髪と、凛々しく男らしくなった表情。
れおから放たれる『男』の部分に、ドキドキと胸が高鳴り始める。
「わ、私は……」
れおに伝わるようにしっかりと顔を見つめ、手で私自身を指すジェスチャーも加える。
唇の動きをわかりやすくオーバーにしたせいで、大きな声が出てしまった。
いいよね、それでれおに伝わるのなら。
「れおのことが……」
今度は手でれおを指した。
難しい言葉じゃないし、唇の動きから何を言っているのかは伝わっているはず。
「好きー……!」
もう、この言葉以外に見つからない。
キミが、好きです。
大好きです。
両手でハートの形を作ってれおの胸にぶつけた。
すごく恥ずかしいし緊張もするけど、絶対に私から目をそらさない。
私の想いが全部れおに届いてほしいから、何度も何度もぶつけるんだ。
「好き。れおが……好き」
手で作ったハートを何度も何度もれおの胸にぶつけた。
「好き……大好き」
れおを想うと、こんなにも胸が締め付けられる。
ねぇ、大好き……。



