15歳の私の誕生日の日、駅の階段から落ちそうになった女の子を助けたせいで頭を打ち、右耳の聴力が完全に失われてしまったから。
れおがなぜ2週間も学校を休んだのか、なぜあの後から様子がおかしかったのか、サクさんに聞いて初めてその理由を知った。
どうして私に言ってくれなかったの?
そんな風にれおを責める資格は私にはない。
れおがどんな気持ちでいたかを考えたら、言えるわけがなかった。
それにね……。
卒業式のあの日、早とちりした私は大バカだった。
れおは……私に言ってくれていたのにね。
『もう……しずの声を、想いを聞いてやることが出来ないんだ』って。
嫌われたんだ、もう、私と話したくないんだって……カン違いしたのは私の方。
まさか、耳が完全に聞こえなくなっていたなんて知らなかった。
ごめんね……。
ごめんなさい……。
何度謝っても足りない。
私はいったい、あの時どれだけれおを傷付けたんだろう。
もし時間が戻せるのなら、あの頃に戻って言ってやりたい。
私を拒絶してるのは、れおの強がりなんだよ。
本当はすごく苦しんでいるはずだから、何があってもそばを離れないでって。



