「もしも、だよ?相模君に告られたらどうする?」


「え、告られたら?おかしすぎて笑っちゃうよ」


「……相模君、かわいそう」


「っていうか、絶対にありえないから」


「えー、そうかなぁ?相模君って、しーだけには優しいじゃん」



意味深にクスッと笑ったちーをスルーして、教室へと向かう足のスピードを速める。


これ以上大雅の話はしたくない。


別に大雅のことが嫌いとかそういうわけじゃないけど、どうしてもれおのことを思い出してしまうから。


教室に着くと、出席番号順で席が決められていた。


指定された席に着くなり、すぐ後に入って来た大雅が私の元にやって来た。



「しず、ちょっといい?」


「うん、なに?」


「ゴールデンウィークに、中学ん時の同窓会やる流れになってて。3年の時のクラスの女子に、声かけてみてくんねーかな?」


「同窓会……?」



3年の時のメンツってことは、れおもその中に入ってる。


れおも……来るのかな。



「私は行かないけど、それでもいいなら声だけかけとく」


「は?なんで行かねーの?怜音も来るっつってたし、久しぶりだろ?」



大雅は怪訝に眉を寄せながら私に訊ねる。



「だったら……なおさら行けない。大雅には言ってなかったけど、私、れおに振られたの」


「え?は?振られ、た?」


「うん……」



はっきり言われたわけじゃないけど、あんなに熱い言葉を目の前で聞かされたから、振られたも同然。