好きだなんて言っておきながら、キミのことを何ひとつわかっていなかった。
そんな自分が情けなくて、恥ずかしくて、不甲斐ない気持ちでいっぱいになっていく。
ふと、頭の中にあの日泣いてたれおの姿が蘇った。
肩を震わせて泣いていた、れおの姿が。
もしかすると、あれはれおのSOSだったのかもしれない。
めったに人に弱みを見せないれおが、初めて見せた弱さと涙。
あの日、キミは私を拒絶して遠ざけたけど、それには何か理由があったのかな。
れおにしかわからない孤独や疎外感が関係していたの?
やり切れなさで胸がいっぱいになった。
ガマンが出来なくなって、やがて頬に生温かい雫が流れ落ちた。
苦しい、ものすごく。
悲しい、キミを想うほど。
「ちょ、しー?な、なんで泣いてるの……?どうしたの?」
「な……なんでも……ないっ。……っく」
また泣き虫って笑われる。
何も成長してないな、バカだなって。
本当……私って、バカでどうしようもなくて、情けないよね。
れお……逢いたい。
今すぐ、逢いたい。
逢って謝りたいよ。
もう……遅いかな?
今すぐにでも逢いたいのに、怖くて勇気が出ない。
れおは私のことなんか忘れて新しい生活を送っているんじゃないかって考えたら、とてつもなく怖かった。
弱虫で情けなくて……どうしようもない私。
「しー、大丈夫?お店出る?」
心配して私を気遣ってくれるちーに向かって、首を横に振る。
泣いてちゃいけない。
だって、私が泣くのはまちがってる。
今度こそ、笑えるようにならなきゃいけない。
もう、泣かない。
指で涙を拭うと、心にそう強く誓って顔を上げた。



