れおとはあれ以来逢ってないし、連絡も取っていない。
あんな風に言われて、あんなにツラそうに泣かれて、とてもじゃないけど私から連絡する勇気はなかった。
あの日から、私の世界は色をなくしてしまったんだ。
「変なこと聞いて悪かったな。頼むから、そんな顔すんなよ」
私の顔を覗き込む、眉の下がった弱々しい顔。
何も言わなくても、大雅には思っていることを見透かされていそうで怖い。
大雅こそ、そんな顔しないでよ。
「別に普通の顔だよ?今だって、笑ってるじゃん」
「その笑顔……見てて痛々しいんだよ。お前がそんなんだと、気になって仕方なくなるんだって」
「……ごめん」
「謝ってほしいわけじゃなくて、いつも言ってるだろ?何かあったら話くらいは聞くって。俺がいること、忘れんなよ」
「うん……ありがと」
気付いてたよ。
私を元気付けるために、笑わせるために、わざわざ追いかけてきてくれたんでしょ?
こうして一緒にお昼を食べてくれるのだって、ミントサイダーだってそう。
私の様子がおかしいのを気にして、大雅なりに気を遣ってくれたんだよね?
でも、ごめんなさい……。
あの日のことは、誰にも言いたくないの。
誰にも知られたくない。
だって……言葉にしてしまうと改めて認めなきゃいけなくなるから。
れおが私から離れていったという事実に向き合うのは、まだ怖いんだ。
臆病な私でごめん。
弱い私でごめんなさい。



