こ、こいつ……私をダマすなんて。
なんて最低な奴なんだ。
「めっちゃマズいんだからね!っていうか、口の中にミントの匂いが染み付いて取れないんですけど!大雅のバカッ!」
「はははっ、まぁ、そうムキになんなって」
口の中が尋常じゃないほどスースーして、未だに涙目な私。
大雅は反省のカケラもなく、お腹を抱えて大笑いしてる。
ホント、どうしようもないんだからっ。
「大雅も同じ目に遭わせてやる!ほら、あんたも飲め!」
「うわっ、やめろよ。バカしず」
「うるさい。男でしょ?だったら、逃げないで大人しくしてよ!」
「やーだね。俺だって、それ嫌いだし」
「じゃあなんで買って来たの?買った人が責任を持って飲まなきゃダメなんだからね!」
「そんな法律はねーよ」
「いいから早く飲んで!」
必死にペットボトルを大雅の口の中に入れようとする私と、それを交わす大雅。
だけど大雅にはどこか余裕があって、私だけがバカみたいに必死になっている。
絶対、飲ませてやるんだからねっ!
私の攻撃を軽々と交わす大雅の手の動きを封じるために、片手でその手を掴む。
そして、ペットボトルを持った方の手を大雅の口元に目掛けて押し込んだ。
「んぐっ……」
低い呻き声のあと、大雅の喉元がゴクッと鳴った。



