「よっ」
驚きすぎて言葉が出てこない私に、良平が軽いノリであいさつしてくる。
「えっちょっと待って。良平、なんで??」
全く状況が読めない私が尋ねると。
「なんでって、転校してきた」
良平があっけらかんと言い放つ。
その言葉に私は絶句した。
「ウソでしょ!?どういうこと!?そんな話全然してなかったよね??」
「うん」
「引っ越したの?」
「引っ越してない」
「じゃあなんで!?」
質問攻めする私を見て、良平はあきれたように笑いながら、
「細かいことはいいだろ。これ以上の質問は受け付けないからな。クラス違うけどこれからよろしくな」
とだけ言った。
「う、うん……」
私もそう返事をするしかなかった。

