花奈 ~15日生きた君へ~


大斗、まだ来ないなぁ。
給食当番でもやってるのかな。

そんなことを思いながら廊下の窓から景色を眺め、大斗が来るのを待っていた。
そうして、少し時間が経った頃。

「花代ー」

聞き覚えのある声が私の名前を呼んだ。
でもそれは、大斗の声じゃない。

えっ……??

私は驚きながら、すぐに声がするほうへ振り返った。

そこにいたのは……この学校の制服に身を包んだ、良平だった。