花奈 ~15日生きた君へ~

「なんだよそれ……オレらの気持ちはその程度じゃ離れないだろ?」
「うん……急に避けちゃってごめん。大斗のこと本当に大好きだよ」
「嫌われたわけじゃなくてよかったよ。安心した」

理由も言わず避けちゃったのに、大斗はそんな私にも優しくしてくれた。
今日までの私は、自分に自信が持てなくて言うべきことを言えないでいた。
だけど大きな愛で包み込んでくれる大斗を目の前にして、ようやく本当の気持ちを伝えられた。

「花代が学校休みがちでも、色々誤解されてても、友達いなくても、花代は何も悪くないってことオレは知ってるよ。それも含めて全部好きだよ。こんなふうに思ってるやつ、オレ以外いないだろ?」
「うん」
「そんなオレを避けたりしたら、花代はまた1人になっちゃうだろ?そんなの辛いだろ?」
「うん、辛い」
「周りの奴なんて気にしなくていい。花代はオレが守るから、ずっとオレのそばにいればいい」
「うん……これからも、そばにいさせて」

その後、私たちはそう言い合って仲直りした。
話を終えると、大斗は良平に「お邪魔しました」と一声かけ、安心したような顔しながら病室を出ていった。