花奈 ~15日生きた君へ~


そして午後5時を過ぎたころ。

「花代~!」

私を呼ぶ元気な声がして、花奈が病室に入ってきた。
そして、花奈の後ろから良平も現れた。

「えっ、良平も来てくれたの?」

私が驚いて聞き返すと、良平が頷く。

「誘ったら行くっていうから連れてきたの」

花奈がそう言って笑う。
私は2人に来てくれてありがとうってお礼を言った。

そこから私たちは談笑した。
花奈は私が発作起こした理由とか、今日のご飯が何だったかとか色々聞いてきた。
私が今学校で辛い目にあってることは言わなかった。
花奈といる時は楽しい話して、ただ笑って過ごしたいから。
そうじゃなくても、学校のことなんか考えたくないし。

私が花奈の質問に答えて、良平がそれを黙って聞く……そんな形で会話が弾んで、時間はあっという間に過ぎていく。