花奈 ~15日生きた君へ~


「アンタってさぁ、色々ヤバイ奴じゃん?」

女子は続けて私にそう言う。
あぁ、この女子も噂を鵜呑みにしてる、嫌な人間のうちの1人なんだ。
そう分かった瞬間腹が立った。
でもここで否定したって相手にしてくれないだろうからきっと無駄。
だから私は何も言い返さず、ただ話を聞いた。
なんて言われようと抵抗しないつもりでいるし、ただハイハイって返事して受け流そう。
そう思ってた。

……だけど。

「アンタは大斗と出会って日が浅いから知らないと思うけど、大斗ってホントに真面目で学校休んだことほぼないし、成績もいい。アンタとは正反対でしょ?だからアンタは大斗の彼女にふさわしくないの。今すぐ別れろ!」

その直後に、ハイハイとうなずけないようなことを言われてしまった。
見知らぬ女子は言うだけ言って、足早に去っていった。