花奈 ～１５日生きた君へ～

その女子が話し出したのは大斗のことだった。

「はい、そうですけど……」

顔も名前も知らない女子が、どうして私たちの関係を知ってるんだろう？
しかもどうしてそれを確認してくるんだろう？
疑問を感じながらも言葉を返した。

……すると。

「なんでよりによってアンタなの？」

その女子が吐き捨てるようにそう言い放った。
その言葉はナイフのように私の胸に突き刺さる。

「あの……何が言いたいんですか？」

怯えながらも、私は女子に聞き返す。

「アタシね、小学校の時からずっと大斗が好きなの」

高圧的な態度で女子が言う。
だから何？
私には関係ないし知ったこっちゃない。