その日から私の学校生活は好転した。
毎日図書室で大斗と一緒に過ごす昼休みが、楽しみで楽しみで。
昼休みのことを考えたら登校が憂鬱じゃなくなってきた。
私と大斗は毎日、昼休みが始まると同時に教室前の廊下で合流した。
人混みの中、こっそり手をつなぎながら図書室に向かう。
この瞬間ほど幸せな時間はなかった。
大斗は私の病気のことも理解してくれた。
喘息がどんな病気なのか、大斗も最初は分かんなかったみたい。
だけど、図書室にあった医学辞書でわざわざ調べてくれたんだって。
「本当に大変な病気なんだね。これじゃあ学校休むのも、体育とか部活できないのも仕方ないよ」
大斗はそう言って私を労わってくれた。
私の全てを受け入れ、好きだと言ってくれる人が現れて……すごく嬉しかった。

