花奈 ~15日生きた君へ~


私は小3の時、ある怖い話を聞いたことがある。
それは、何の前触れもなく突然違う世界に行ってしまうという話だった。

よく使う電車に乗ってたら、存在しない駅に降りてしまう話。
いつもの踏切を渡ったらその先に知らない道が増えてて、いくら歩いても目的地にたどり着けない話。

そういう急に違う世界に行ってしまう話の中では、トンネルとか踏切とか、何かと何かを繋いでいるものが境界線になっているらしい。

私は花奈の家に行く途中、大きい鉄橋を通った。
そしてあの鉄橋を通らないと、花奈の家には絶対に行けない。

だから私はあの鉄橋を境にして、違う世界に行っていたんじゃないかと思った。