「お母さ~ん!」
玄関から花奈がお母さんを大声で呼ぶ。
私はその背後で家の中を見渡してた。
家の中……私が遊びに来てた時と何も変わってない気がする。
「今行くー」
家の中から花奈のお母さんの声が聞こえた。
その瞬間、私の背筋は凍りつく。
私のお母さんの声と……そっくりだ。
どうか花奈のお母さんが、全く知らない他人であってください……私は心の中でそう祈った。
もし、花奈のお母さんが私のお母さんだったりしたら……理由は分からないけど、私はここで殺されるかもしれないとか思った。
家の中からこっちに近付いてくる、花奈のお母さんの足音。
私は下を向きながら待ってた。
怖くて怖くて、顔を上げれなかった。

