花奈 ~15日生きた君へ~


そこから10分くらいすると、バスはようやく私たちが降りるバス停へと到着した。

「降りよ!」

花奈に手を引かれ、足早にバスを降りる私。
バスを降りて周りを見ると、そこは田んぼと森林に囲まれた場所だった。

病院と同じ市内に、こんな景色が広がるところがあったんだ……私は驚いた。
私はこの市の隣町に住んでる。
市には買い物をするために毎週来るけど、この地区には産まれて初めて来たと思う。

「花奈の家、この近くにあるの?」

私は花奈に尋ねる。
周りを見渡しても、家らしきものは1つも見当たらない。

「うん!ここからちょっと歩いたとこにあるよー。けどあたしの地区ホントに家少なくてさぁ。あたしの家は地区の入り口のほうにあって、隣にももう1軒あるけど、あとはもっと山奥に入っていかないと無いの!」

花奈が詳しく教えてくれた。
家が少ないという説明を聞いて、やっぱりそうなんだと思った。