花奈 ~15日生きた君へ~


その後バスはどんどん進み、もうすぐ3つ目のバス停にたどり着こうとしていた。
その途中、バスは大きな橋の上を通った。
太くて長いシルバーの鉄パイプをぐにゃりと曲げて形作ったような、半円型のアーチが連なった鉄橋だ。

あれ?ここって……

その橋を目にした瞬間、私はハッと思い出した。
この橋、私が小さいころに通ったことがある。
確か幼稚園くらいの時に頻繁に通ってた。
だけどここを通ったことがあるのは子供の時だけ。
それ以来だから7、8年ぶりに通った気がする。

この橋……どこに行く時に通ったんだっけ?

本当に小さい時のことだから覚えてないし、考えてみても思い出せなくて。
理由が分からない懐かしさを感じながら、私を乗せたバスはその長い鉄橋を渡り終えた。