「花奈の私服初めて見た！オシャレだし大人っぽいね」
「ホント～？嬉しい！ありがと！」
私が私服の感想を伝えると、花奈は嬉しそうに笑いながらその場でクルンと１回転した。
「花代の私服は退院する時も見たけど、あの時とはまた違う雰囲気だね！」
すると今度は花奈が私の服を見ながら言う。
私は、真っ白なショート丈のコートに、グレーのセーターとロイヤルブルーのスキニーを合わせてきた。
とにかく花奈に早く会いたかったから、コーデとかあんま考えないで手前にあった服をパッと着てきちゃった。
肩まである黒髪も、いつもは結んでるけど今日はそのままで来ちゃったし。
「白似合うからいいなぁ～、あたしはどうもしっくりこなくてさぁ」
花奈は私のコートの裾を軽くつかみながらそう言った。
「そうかな？花奈、白も似合うと思うけど」
「え～そう？じゃあ今度試してみよっかな～」
私たちはそんな会話をしながらバスを待った。
