花奈 ~15日生きた君へ~


「あ、泣きそうだから下向いてるってこと?」

すると良平はからかうようにそう言って、私の顔を覗き込もうとする。
良平と目が合うのが恥ずかしくなり、私はくるんと後ろを向いた。

「わ、マジで泣きそうなんじゃん!」

良平がからかうように半笑いでそう言う。
本当は目が合うのが気まずいだけだけど、良平がそう思うならそれでいいや。

「すぐ泣くあたり、昔と全然変わんねーな」

やり過ごせたと思って安心したのもつかの間、子供の頃を思い出す言葉をかけてくる良平。
こんな時に限ってそんなこと言われたせいで、変な動悸がしてくる。

「わ、私、帰るから!!」

動揺を隠しきれず、私はそう吐き捨てて走り出す。

「気を付けて帰れよー」

良平がそんな声をかけてくれたけど、背中で受け流した。