「明日も来るからね」
日が傾き始めた午後6時過ぎ。
私はそう言い残して花奈の家を後にした。
そのまま駅までの道のりを歩き始めたら、前方から見覚えのある人が歩いてくる。
「花代じゃん」
もちろんそれは良平だった。
良平の顔を見た瞬間、私はついさっき花奈から聞いた話を思い出し、思わず下を向く。
「あ、っ、良平」
「俺、地面じゃなくて正面にいるんだけど」
地面を見たままの私に良平がツッコむ。
いつもなら良平の顔が見れるのに、なぜか今は見れなくて。
「あ、ごめん……」
私は下を向いたまま良平に謝った。
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