花奈 ~15日生きた君へ~


「それでな、俺は花代のことからかって怒らせたり泣かせたりしてたんだけど、花代から仕返しされたことって1回もないの。けど俺、花代に本気で泣かされたことが1回だけある」

そこから良平がさらに話を続けたんだけど、急に話の流れが変わったから驚く。

「え、私が泣かせたことなんてあったっけ」
「あっただろ。花代が三輪車乗って、そこの砂利道で転んだ時」

良平のその言葉を聞き、私はその時のことをハッと思い出した。

あれは4歳ぐらいの時だったかな。
当時私は三輪車に乗るのが大好きで、ここに遊びに来る時も車に積んで持ってきてもらってた。
だけどここらへんって本当に荒い砂利道で、小さい子が三輪車で走るにはかなり危険だと思う。