「でも私ね、良平は私のこと本当に知らないのかもって思ったりしたよ」 良平と私がお互いを覚えてたことは分かったけど。 私は当時良平たちの演技に普通に騙されてたなぁって思って、良平にそう切り出す。 「そうなの?覚えてないじゃなくて?」 「うん。だって初めましてって言われたし、顔見ても名前聞いても無反応だったから。私あの時訳分かんなかったよ。目の前にいるのは確かにお母さんと良平なのに他人みたいで」 「あぁ……そうだよなぁ」 良平は当時のことを思い出したのか、申し訳なさそうな顔しながら呟く。