花奈 ~15日生きた君へ~


「でも私ね、良平は私のこと本当に知らないのかもって思ったりしたよ」

良平と私がお互いを覚えてたことは分かったけど。
私は当時良平たちの演技に普通に騙されてたなぁって思って、良平にそう切り出す。

「そうなの?覚えてないじゃなくて?」
「うん。だって初めましてって言われたし、顔見ても名前聞いても無反応だったから。私あの時訳分かんなかったよ。目の前にいるのは確かにお母さんと良平なのに他人みたいで」
「あぁ……そうだよなぁ」

良平は当時のことを思い出したのか、申し訳なさそうな顔しながら呟く。