花奈 ~15日生きた君へ~

「良平は花奈のこと、親戚の子だって聞いてたんだね」

さっきも話したことだけど、私は改めてその事実を確認する。

「うん。花奈の家庭に事情があって預かることになったって聞いた。克代さんは花奈がさみしくないように、自分のことをお母さんって呼ばせてるって話もしてたよ」

良平はさっきより詳しく教えてくれた。
それじゃあ何も疑問に思わないよねって大体は納得できた。
だけど、1つだけ心に引っかかったことがある。

克代さん……私にはお母さんって呼ばせなかったのに、花奈にはたやすく呼ばせるんだ。

克代さんは離婚が決まってから、私に“お母さん”って呼ばれることを急に嫌うようになった。
「お母さんって呼ばないで!」って怒鳴られたこととか、ほかにも色んなこと言われて傷ついたこと、今でも鮮明に思い出せる。
未だに許せないなって思うこといっぱいある。

だけど、今回の件だけはウソつくしかなかったんだろうな……そう思えたから今回だけは許すことにした。