「あたしすごく羨ましかった。あたしはお母さんに抱きしめられた記憶がない。笑い合った記憶も一緒に写真撮った記憶もない。だからずるいって思った」
花奈は初めて「ずるい」という言葉を使った。
本当はずっとそんな気持ちを、心の中に抱えてたのかな。
「前に花代の金魚が死んじゃって泣きながら電話してきた時“この世に神様なんかいない”って言ったよね?あたしもあの時は同じ考えだった。どうして罪のないあたしが、産まれたことも知らないうちに死ななきゃいけなかったんだろってずっと思ってた。だけど今は違う。こんなに心優しい妹がこの世に産まれてくるためにあたしが死んだなら、不満なんて1つも無いなって思えた。あたしが産まれて死ななきゃ花代がこの世にいなかったなら、あたしが生きた15日にも意味があったんだな、短い人生だったけど素晴らしかったんだなって思えた。だから神様っていると思うよ。あたしも花代も神様に選ばれた人だと思う。花代が妹じゃなきゃ、あたしはこんなふうには思えなかったから」
そして花奈は私の目をまっすぐに見つめ、そう語りかけてくれた。
「花奈……」
その言葉に、私の目からは自然と涙がこぼれた。
花奈は初めて「ずるい」という言葉を使った。
本当はずっとそんな気持ちを、心の中に抱えてたのかな。
「前に花代の金魚が死んじゃって泣きながら電話してきた時“この世に神様なんかいない”って言ったよね?あたしもあの時は同じ考えだった。どうして罪のないあたしが、産まれたことも知らないうちに死ななきゃいけなかったんだろってずっと思ってた。だけど今は違う。こんなに心優しい妹がこの世に産まれてくるためにあたしが死んだなら、不満なんて1つも無いなって思えた。あたしが産まれて死ななきゃ花代がこの世にいなかったなら、あたしが生きた15日にも意味があったんだな、短い人生だったけど素晴らしかったんだなって思えた。だから神様っていると思うよ。あたしも花代も神様に選ばれた人だと思う。花代が妹じゃなきゃ、あたしはこんなふうには思えなかったから」
そして花奈は私の目をまっすぐに見つめ、そう語りかけてくれた。
「花奈……」
その言葉に、私の目からは自然と涙がこぼれた。

