「花奈、明日にはもう退院していいって!」
それはなんと、花奈の退院の話だった。
「花奈!退院だって!」
「良かったな」
私たちもすごく嬉しくて、私と良平も一緒に喜ぶ。
だけど、なぜか花奈は不安そうな顔してて。
「もう退院していいの?まだお腹痛いけど……」
花奈はお腹に手を当てながらそう言った。
花奈の体感では、いつも退院する時みたいに完治した感じじゃないらしい。
「今までのより効果がある薬が見つかったんだって。だからまだ症状が残ってても、もう退院していいんだって!」
そんな花奈の頭を撫でながら、克代さんが優しい口調で説明する。
「じゃあホントに退院できるんだ!しかもいい薬があるなんて……!」
そしたら花奈も納得できたみたいだし、薬の話を聞いて満面の笑みで喜んだ。
その顔見て私たちも嬉しかった。
翌日、花奈は無事に退院した。
花奈自身はまだ症状があるらしいけど、先生が言うには新しい薬で回復できる見込みらしい。
私たちも花奈も先生の言葉を信じたし、新しい薬の効果に期待した。

