お陰で私は男性恐怖症。
「触らないで!」
同級生の1番仲がよかった男友達にもそう言ってしまった。
それがヒロくん。
ヒロくんは同い年で同じバスケクラブに入ってた。
女の子が同じ学年でいなかったから、
後輩に混ざるように話しかけてくれたり、
いつも笑わせてくれたり、
気にかけてくれるいい人だった。
「どーした?」
黙ったままの私に、
たぶん何か察知したんだろう。
「お前が話したがるまで聞かん。
…無理はすんなよ。」
それだけ言ってくれた。
いっぱいいっぱいだった私。
ヒロくんにさえ話しかけず、
小学校卒業の1ヶ月前。
ヒロくんから話しかけてきて、
私はショックを受けた。
「俺、みんなと同じ中学行かないから。
私立中学いくんだよね。
1ヶ月後でバイバイだよ。」
突然そう告げられたのだ。

