あなたは奇跡を信じますか?
            
               運命を信じますか?

      自分が苦境であってもその人を信じ、愛すことができますか?

             これはそんな男女7組の恋の物語。



4月入学式が始まる頃。期待や不安に心揺れる新入生。
彼ら達と同じように心を揺らす男が一人。
正確には期待しかないのだが…
やっと夢が叶った。
幼い頃からの夢。
俺は今日から教壇に立つ。
気を抜けば空に飛んで行きそうな心を静めこれからの職場になる母校でもある腥凜学園の門を潜り抜けた…

ーキーンーコーン~????

!?やば!初日から…少し浸り過ぎた
「キャー‼どどど退いてーー!!!」
は?なんだ?
少しイラつきながらも振り向いた…

「!?」
気ずいた時にはもう遅かった。
ーードーン‼ガッシャーン!!!
 
「~~ッ‼」
いッてーな!オイ!!このクソガ……キ///
一瞬にして目を奪われた。

「わーごごめんなさい!大丈夫ですか?!……あのー??」
はっ!
つい見とれてしまった…。
俺に自転車ごとぶつかって来た女は腰まであるチョコレート色の髪を耳にかけながらくりっとした目でパチパチと俺を見つめていた。

「///だ大丈夫!!大丈夫だから!」

「えっ…でも…」

「もうチャイムも鳴ってるしね!」

「あっ!そうだった。じゃあ私行きますね?…あの、これだけでも…」
といって可愛いらしいハンカチを渡して去って行った。

「ん?何でハンカチ??」
ーーつー……。??ハンカチで鼻の辺りを押さえて見ると……

「げっ…ハズ///」
鼻血が出ていた…。
…って、ヤバイもう行かないと1限目遅刻する!!

あれから俺は走った。それは猛烈に……こんなに走ったのはいつ以来だっけ?
そんなことを考えながら俺は走った。
1限目…ま、間に合ったー。ふーっ…よっし!
今いるのは『1-5』俺が今日から受け持つクラス????
ーガラッ………………シーン。
えっ?ん?あれ?……何の反応も無し??ですか……。
と目をぱちくりさせていたら…。

『キャーーー!!マジカッコいいんですけど~///』
といきなりクラスの女子達が騒ぎだした。
……うるせーし。てか「けど~」って語尾伸ばすなって……
そう思いながら俺は教卓の前に立った。
そして生徒達の顔をしっかりと1人づつ確認をした。
……ん?
だけど1人だけいなかった。
休みか?いやでも休みの連絡はなかったしな…

「あのー自己紹介の前に一つ聞いても良いですか?」
できるだけにこやかに聞いた。実は少し緊張してたり……

「はい‼何ですか~??」
とさっき騒いでいた女子(ギャル)の中心にいた女子が手を挙げて叫ぶ。
だから語尾を伸ばすなって……てか元気だなぁ。

「アハハ……元気ですねー。で、君の右側の席の人は今日休みですか?」

「あ、紀栄苺さん?さっき来てたけど保健室に行くってくるって言ってたよ~」
ふーん…保健室ね。
「そう…ありがとう(にっこり)」
少し気になっただけだった。そうほんの少しだけ……

「キャー///マジヤバイって~!!」
は?何がヤバイの?……最近の女子校生ってこんなんなの?…

「えーと、じゃあ始めますね。僕は今日からこのクラスの担任になります。枷野裕星です。教科は英語です。みんなさんよろしくお願いします。わからない事があれば聞きに来て下さい。ちなみに水泳部の顧問と野球部の副顧問をしているのでよかったら入って下さいね(にっこり)」

『はーい‼』
まあ別に入って来なくても良い。メンドイしな????


「山田、『はーい』岡田、『ウイッス』…………」
クラスの出席をとっていると何故か紀栄の名前が二つあった。
…何で?もしかして双子だったりして?……なわけないよなー
これも少し気になっただけ。
一人は保健室、もう一人は……
空いている席の後ろに視線を向けた。
あ、いた。……男?まあ良いや。

「あの、このクラスに双子とか居たりします?」

「あーいるよー紀栄家でしょ?」
またコイツか……