「なんだ、ここに居たのか」


ガイより少しだけ低い声の持ち主は、部屋に入ると大きなカバンをドサッと置いた。


「タク!帰ってきたか」


ガイは嬉しそうに目を細めた。


この人が藤沢タク…?


ガイとは正反対の黒髪と、
整った顔立ちがとてもクールな印象。


私服姿だからか、年齢よりも落ち着いて見えて、なんだか少し怖い。


久しぶりの再会のはずのガイを見ても、ニコリともしなかった。


そんな無愛想な藤沢タクを気にすることなく、ガイはニコニコしている。