「それはもう決めてある」


ガイが手を軽く挙げて、みんなを制した。


「この実験の人数は男女ひとりずつだ。まず、女子から発表しよう」



会場中の女子がゴクンッと唾を飲む音が聞こえた気がした。



あたしは安心していた。
だって、同じクラスの美月が先に選ばれている。


次に選ぶなら違うクラスか、まだ選ばれていない三年生だろう。


ナオだって、そう思ってるみたいで「誰だろうね」ってキョロキョロしている。