恋愛クラブ

自転車を押しながら藤沢タクと堤防を歩く。


放課後、毎日帰ってる道とは違うから、なんだか新鮮で余計に緊張する。



「あのっ!…なんで今日は子供達とサッカーを…?」


「…別に、たまたま教えてくれって言われただけ」


「サッカー、好きなんですか?」


「あぁ。ガキの頃からやってるから」


「…へぇー…」


「…なんだよ?」


私の言い方が気になったみたいで、藤沢タクは怪訝そうに聞き返した。


「なんか意外で…」


「サッカーが?」


「じゃなくて、藤沢タクが子供達とサッカーしながら笑ってるのが…」


「なんだよそれ」