「びっくりしたー…」


「ごめん、お姉ちゃん!大丈夫!?」


男の子が思い切り坂を駆け上がって来た。


「あー、うん、大丈夫だよ。…って、ケンちゃん?」


「あっ!なーんだ、結衣ねーちゃんだったんだ!」


そう言うとケンちゃんは白い歯をニカッとさせて笑った。


小学4年のケンちゃんは近所に住んでいて、小さい頃からよく遊んであげた弟みたいな存在。


いつも元気に遊ぶ姿がとっても可愛らしい。


「ねぇ!結衣ねーちゃんも遊ぼ!」


「えぇ!?」


「一緒にサッカーしようよー!」