――「もしもし結衣?今日は何喋ったのよ!」



電話の向こうで美月のハイテンションな声。


夜、お風呂から上がると美月からの着信で慌てて携帯を取った。



「全然喋ってないよ」


「えー!今日も?なんで喋んないの?もったいなーい!」


「だって…何喋っていいかわからないし…藤沢タクも全然喋ってくれないし…」



美月にはつい弱音を吐いちゃう。私が本音を話せる数少ない人。



「確かにタク様ってクールで口数少なそうだけど、あたしは結衣なら上手く仲良くなれると思ったよ」


「え?なんで?」