――「ガキみたいなことしやがって」
帰り道、藤沢タクが独り言のように呟いた。
「…そうですよね、ホント」
…何気なく答えたけど、藤沢タクはそれ以上喋らなかった。
…昨日より会話無し。
ただ静かに家までの道のりを歩く。
「あの、じゃあ…さよなら!」
「あぁ」
昨日と同じ、私の家の前で別れた。
本日の会話、二言!
…会話にもなってない。
本当はもっと喋りたいのに…
どう話せば藤沢タクが答えてくれるのか、
どんな話をすれば藤沢タクが笑ってくれるのか、
そんなことばかり考えて、
結局何も言葉に出来なかった。

