「只今より、新たな指示をする!二人とも携帯をコチラに」



ガイが合図すると、マリア先輩が銀のトレイを持って私達の前に来た。



「…あの…?」


「ここに携帯を」


「…はぁ」



訳がわからないまま携帯を取り出した。藤沢タクも無造作にトレイの上に置いた。



マリア先輩は二つの携帯が乗ったトレイを、そのままガイに渡した。



「失礼」



ガイは携帯を両手で器用に扱い何かしている。


その作業は一分ほどで終わった。


先ほどと同じようにトレイに乗った携帯が戻って来て、お互い自分の物を手に取った。