「あぁーもぅ!」



完全にお母さんに八つ当たり。とにかく、制服を着替え直してすぐに家を出なくちゃ!



「何か食べていかないのー?」


「いらない!行ってきます!」



起きてから五分も経たないうちに玄関を飛び出した。



遅刻なんて…一度もしたことないのに!


重いカバンを抱えながら、息を切らして走った。


このまま学校まで走って、ギリギリってとこかな…


走るのなんか大の苦手なのに!



他の規則は割とゆるいのに、遅刻だけにはやたらと厳しい聖南学園。


朝から先生に怒られるなんて恥ずかしすぎるよー!