「ねぇねぇ!覚えてる?さっきガイ様が言ってたこと!」



げた箱に向かう階段で、美月が聞いてきた。


「なに?なんのこと?」


美月は“言いたくてしょうがない”という感じの表情。


「最初の方に言ってたじゃん!“指示してないことをした”って。サイトウさんとナカマくんのこと!」


「あぁ、そう言えば…それがどうかしたの?」


「あたし聞いちゃったの!サイトウさんに直接!」


「え~?なに~?」


あまりに美月が楽しそうで、私も気になってきた。